今回は超高配当のQYLDを解説します。
配当利回りがコンスタントに10%前後を誇る超高配当銘柄です。
100万ホールドで10万円の配当って普通じゃないですよね!
ただこれは株価上昇でなく配当を重視しているためです。
オプション取引も関わる銘柄で仕組みが複雑ですが、
仕組み・特徴を理解した上で投資をしましょう!
今回は初心者の方でも理解できるように基礎から説明しています。
・QYLDの仕組みを理解したい方
・超高配当銘柄を知りたい方
・FIREを目指して不労所得を増やしたい方
・毎月配当が欲しい方
QYLDについて
QYLD概要
カバード・コール売りで利益を生み出そうとするグローバルX社のETF。
具体的にはナスダック100指数の株式を購入し、
対応する同一指数のコール・オプションを売却しプレミアムを狙うものです。
という説明で理解できる方は少ないのではないでしょうか(笑)
今回はかみ砕いて徹底解説します。
コール・オプションとは
「先々株式などを買う権利」を売ること。
例えば現在$50の株を「1か月後に$52で売る権利」を取引するイメージです。
(株価上昇が見込まれる中では上記のような現在価格よりも高い価格での取引もあります)
ポイントはこの権利の売買にプレミアム(≒手数料)が発生することです。
具体的に「1か月後に$52で売る権利」を売る人が、
権利を買う人からプレミアムを受け取ることが可能です。
カバード・コールとは
オプション取引を利用した投資手法の一つ。
原資産(今回は株式)のコール・オプションにおける売りポジションを取る戦略のこと。
「現在50ドルの株を1か月後に52ドルで売る権利」を売る戦略ということですね。
3パターン解説
カバード・コールの動きは主に3パターンに分類されます。
ここはポイントなので丁寧に説明いたします。
パターン➁:株価ヨコヨコor若干上昇局面では〇
パターン➂:株価下落局面では△(現物株式よりも強い)
関係者:私たちは権利の売主、Aを権利の購入者とする
株購入:$40で購入
権利売却:先々$48で株を買う権利を売却(売却主はプレミアムGET!)
プレミアム:$1と仮定
権利行使/非行使:Aが$48で株を買うか判断するタイミング(※)
(※)株価が$48未満の場合購入辞退も可能(プレミアムは返却されない)
パターン➀
株価が順調に上昇し、権利行使価格$48を超えるパターン。
投資家的には嬉しい話だが、カバード・コールの強みは発揮されない状況。
権利行使のタイミングでは$50になるも約束の$48しか受け取れないためだ。
これに加えてプレミアム$1も入るが株価の上がりを享受しきれない。
カバード・コール:株=$8+$1<$10
しかしAは$50の株を$48で購入できるので、
プレミアムを考慮しても得をしていると言える状況です。
パターン➁
株価が上昇するも、権利行使価格$48は超えないパターン。
この場合はカバード・コール的には美味しい状況である。
株価の上げ幅($40→$46)を享受し、プレミアムもGETできるからだ。
カバード・コール:株=$6+$1>$6
一方でAは権利行使をしないだろう。
約束の$48よりも株価が安い状況だからだ($46<$48)
プレミアムを払うだけので▲$1となる。
パターン➂
株価が下落し続けるパターン。
このような環境下でもカバード・コールは我々の見方をしてくれる。
株価自体は購入時点よりも$2低下($40→$38)
ただプレミアムを$1受け取ることができる。
カバード・コール:株=▲$2+$1>▲$2
つまり株価下落をプレミアムがフォローしてくれるのだ。
このような状況でもAはプレミアムを払うだけので▲$1となる。
QYLDの特徴
上記カバード・コールと同様ですがまとめます。
株価の下げにも現物投資よりも耐性があり(=株式のリスクヘッジになる)
株価推移
出典:TradingView
ご覧いただいているようにあまり値動きは激しくないですね。
昨年のコロナでは18ドルまで低下していますが、
基本的に20-25ドルのレンジで株価は推移しています。
また株価下落時もプレミアムでダメージを吸収してくれるので、
高配当ETF「SPYD」などと比較するとコロナ時の株価下落幅も小さいのが嬉しいですね。
配当金額と配当利回り
現時点での株価は22.43ドル、利回りは10.18%。なんと驚異の10%超えです。
こちらは過去の配当と配当利回りになります。
比較的に安定しているのではないでしょうか。
企業と異なり成長しているものに投資しているわけではないので、
増配傾向などはないですが常に10%前後の配当を出しています。
また毎月分配であるのも特徴です。
FIREを目指される方にとっては毎月配当が入るのも、
ポイントが高いのではないでしょうか?
最後に
QYLDは買いか
私としては買いだと考えています。
今後も買い増しをしていきます。株式のリスクヘッジになるためです。
また株式市場がコロナ相場で大きく上げている中、
QYLDの株価は低空飛行をしています。
比較的に割安で旨味があるのではないでしょうか。
まとめ
高配当で非常に魅力的なQYLDですが、
このETFは株価上昇でなく配当を重視したかなり特殊な銘柄です。
過度に偏った投資にはくれぐれもお気を付けくださいね。
QYLDも取り入れながら資産運用でFIREを目指しましょう。
いかがでしたでしょうか。
利回り10%前後の超高配当ETF「QYLD」の仕組みは理解いただけましたか?
もし理解いただけた方は「いいね」を押していただけると、
非常に励みになります。よろしくお願いいたします!
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最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
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